この20年間の経済的停滞を指して「失われた20年」と言われるが、現在のアラフォーは、20歳から今までが「失われた20年」ときっちり重なっている世代だ。20歳から40歳と言えば、就職したり仕事を覚えたり、果ては結婚したり出産したりローンを組んで家を買ったりというライフイベントが集中する時期である。現在のアラフォーに至ってはその貴重な20年が「失われた20年」と丸かぶりしたために、就職も結婚も出産も子育てもすべて経験していないという層が少なくない。
という文章からはじまる。私は男性のアラフォーなんだけど、同じ時代に生きているアラフォーの女性の今を題材にした本です。サブタイトルに絶望と希望とありますが。。。。絶望というより諦めと希望って感じなのかなと思う。
今回は、「非正規という働き方」、「アラフォー女性の婚活」、「生きづらさを抱えながら」、「親の介護。その時どうする?」の4章でまとめられていて各章には女性達をインタビュー形式で取材しているわけだけど。。。取材している人選がソフトな感じとなっています。もちろん過去に辛いことがあったりはするんだけど、今、地獄を見ているって人は1人もいず、それなりのポジションを持っている人ばかりだったりします。なので、貧困女子みたいなものを期待しているとあてがはずれると思います。
過去は可哀想だったかもしれんけど努力して今を前向きに生きているって人が多いです。。雨宮さんの本の中ではもしかしたら異色なぐらい明るい前向きな内容になっているような気がします。おそらく困窮している人を探してそういう女性支援施設に行って紹介してもらうような取材のしかただとそういう人がわんさか出てくるんだろうけど、自分の周りでそういう人いない?みたいな集め方だとこういう感じになるのかなと。
・ω・
フラットな人だとこの本を読むと、ああこんな感じなんだって思うんだろうけど、アラフォー女子の困っている当事者に該当する人だと。。。ふざけんな!と思うかもしれません。過去は恵まれてなかったかもしれんけど今は恵まれてるやん!みたいな。興味がある人はどうぞ。
光文社
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