冒頭の人物紹介で別所富茂42歳からはじまる。
これだけみて。。。自分と同じ年齢で頭がクラクラしてしまう。主人公はこの父親の息子の別所たけしなんだが。。。この漫画は80年代のものらしいんだけど。。。
話のストーリーはこれでもかっていうくらいに転がり落ちていくさまを描かれております。三丁目の夕日とは真逆の世界。。。暗い。あちらが幸福の世界ならこちらは暗黒の世界。漫画なのでスラスラ読めてしまうのが不思議な感じがします。1時間ほどで一気にラストまで読めてしまいます。
しかしなんだろ?この読後の感じは。。。。
悲惨な連続でただ可哀相ってそんな漫画じゃないんですよ!
THE格差社会をテーマにした漫画だと思う。
漫画の途中で親友の立花のセリフにこういうものがあります。
「この世には二種類の人間がいるんだ。
奉仕する人とされる人。
この二種類の人間は一見無秩序に街を歩いているように見える。
しかし実は内側と外側に明確に区切られているんだ。地下鉄の駅みたいにね。そしてこれだけ階級というものが固定されてしまうと内側に潜り込むのはきわめて難しい」
・ω・
このセリフは核心をついているように思える。
現在の日本に住んでいれば気づく人もいるんじゃないだろうか?一度転落したらなかなか上にはあがれない。テレビなどで貧困の連鎖ってよく言われるよね。
富める者はますます富み、貧しき者はますます貧しくなる。見えない部分で階級という枠組みが出来ている。よく目をこらせば確実に存在するってことが理解できる。考えさせられるものがあるように思う。
本の結末は、まあ、いろいろあったけど最後は主人公のたけし自身はハッピーエンドなのか?どうかわからんけど。。。闇金うしじまくんの宇津井編ってあったやん。あれのもっと酷い版って感じ。いろいろあって家族が崩壊したけど最後は介護に落ち着き第二の人生がはじまるみたいな。